最新の技術と伝統の技で紡ぐこだわりの「柔らかさ」
タオルメーカーとしての一番のこだわりは肌触り。今治伝統のタオルづくりに最新の技術を取り入れながら、独自の「柔らかさ」にこだわりタオルを作り続けています。タオルづくりの中でも品質を決定づける「糸」と「織り」を中心に当社の特徴をご紹介します。
Point1
糸の開発

原綿から糸へ(紡績)紡績工場で糸を作ります。紡績とは、(紡)…撚り合わせ、(績)…引き伸ばし、糸を作ること。原綿をほぐしながら繊維を一方向に揃えて伸ばしてスライパー(ロープ状)を作り、これを細く引き伸ばしながら撚りを加えて糸にしていきます。このときに糸の太さや撚り(ねじり)の回数などを調節することで様々な糸の特性を作り出します。
より繊細で柔らかな触感にするため、通常タオルに使用する糸よりも繊維が長く良質な綿花を使用し、細い糸を束ねて使用します。さらに撚りの回数によって特性が変わり、柔らかさを重視して撚りをかけない無撚糸や、最小限に撚りを抑えて毛羽落ちを軽減した極甘糸など、商品の特徴に合った糸に調整します。
当社が使用するオリジナルの糸
紡績メーカーとの共同開発による高品質な素材づくりを展開しています。
究極の肌触りを追求した糸「白雲」「雲の上のタオル白雲」はそのこだわりのひとつ。㈱クラボウとの共同開発で作り上げたオリジナルの糸「白雲」。特性を最大限に引き出すために、昔ながらの低速織機で時間をかけて織り上げることで、肌との摩擦を可能な限り軽減した、今までのタオルとは異なるソフトで滑らかな肌触りを実現しています。
PIANOLLA-ピアノラクラボウ㈱と共同開発による独自の無撚糸です。通常の無撚糸よりもソフトでナチュラルな肌触り、バルキー性に富み、吸水・速乾性に優れています。無撚糸:は繊維を撚らないことで多くの空気層を含ませた糸。この空気層がやわらかと吸水性を生み出します。
甘撚り糸ハネル糸オーストラリアとアメリカ-メンフィスの良質な綿花をブレンドし、通常の綿花より極甘に撚ることで、バルキー性に富んた柔らかさと毛羽落ちの軽減を両立したバランス型の糸。
Point2
晒し

晒し(精錬漂白)繊維中に残った不純物や油脂、色素を取り除くことで、綿本来の持つ柔らかさや吸水性を引き出し、鮮やかな染めあがりを実現します。ジャガード織りに使用する場合はこの工程で「先染め」を行います。(先染め:糸の段階で染色する工程)
今治のタオルづくりには高縄半島に流れる豊富な水が大きく貢献しています。硬度が低く純度の高い天然軟水を「晒し(漂白)」に使うことで、艶のある柔らかな風合いと鮮やかな染め上がりになり、今日に至るまで今治のタオルづくりに極めて重要な役割を果たしています。

環境にやさしいオゾン漂白(ECO精練漂白方法)
当社は一部の商品に、精錬漂白する際に低エネルギーで化学薬品の使用料を抑えた環境にやさしいオゾン漂白(天然物質のオゾン(O3)を使用した低温精錬漂白)を採用し、エコロジーな製法で地球温暖化ガスCO2の削減に取り組んています。
Point3
織り

整経織物の設計を担う重要な工程が「整経」。織物は経糸(たていと)と緯糸(よこいと)で作られますが、この経糸を、織物のサイズに合わせ、長さ、張力、密度、本数などを整える、言わば織機にかける準備の工程です。
高品質なタオルを作るには「糸」にこだわるだけでは実現しません。柔らかく繊細な糸を切れない限界まで追求して設計できる技術が重要です。この「糸」と「織」の匠みなバランスが合って高品質のタオルが実現します。整経つなぎ作業の後、タオルの織りに入ります。
当社では、高速織機・超高速織機・低速織機の3種を使い、商品の目的に合わせて最適な織機を使い分けています。高い性能と生産性を持つ高速・超高速織機で品質の高い製品を生産する一方、当社製品の「雲の上のタオル白雲」などは、創業以来使用している昔ながらの低速織機でしか作れない特別なタオルです。
織り上げたタオル生地は、洗いをかけ糊抜きします。生地を織ってから染める場合(後染め)ここで染めていきます。その後、しわになった生地を広げ、連続乾燥機の中へ入れ、移動させながら乾燥させていきます。裁断機に掛け、ヘム部分を裁断して縫製工場へ。